お知らせ

令和4年 JA大北組合長年頭あいさつ

代表理事組合長 武井宏文
代表理事組合長 武井宏文

新年明けましておめでとうございます。
 皆さまには、輝かしい新春をお迎えのことと、心よりお慶び申し上げます。
 日頃から、当JAの事業運営につきましては、格別なるご協力とご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。



 昨年は温暖化の影響からか天候不順が続き、特に4月中旬から5月にかけて発生した凍霜害や8月上旬県内に大きな被害をもたらした記録的な大雨の影響により県内各地で果実・野菜を中心に甚大な被害が発生し、当地区におきましてもリンゴを中心に大きな被害が見られ、品質・収穫量ともに大きな影響が出た年となりました。被害にあわれた皆さまには、改めてお見舞い申し上げます。



 新型コロナウイルスの感染拡大により、農業や観光などJAを取り巻く環境は厳しい状況下におかれる中、感染防止に取り組みながらの事業運営を余儀なくされました。主要作物の水稲におきましては、コロナ禍による消費減退により、前年を上回る生産調整を行う中での田植えとなりました。梅雨明け後は晴天高温になり、豊作が予想されましたが、8月初旬の長雨と気温低下により登熟遅れがみられ、作況は「平年並み」となりました。年末時点での集荷数量は18万俵を超える出荷となりました。また、日本酒の消費減退により、酒米から他の品種等への作付け転換につきましても、生産者の皆さまのご協力により計画を上回る4割強の作付け転換ができましたことに改めて感謝申し上げます。一方、園芸振興に関しましては「JA大北農業構造改革を進める会」や農林中金・各連合会の協力による「JA大北営農・経済事業成長・効率化プログラム」も導入し、園芸推進品目の再検討や営農経済事業の収支改善に向けた計画の策定に取り組んでおります。



 長引くコロナ禍の影響で米の販売状況は需給が依然として厳しい状況が続いており、全国的に価格への影響が出るなか、長野県JAグループおよび当JAの令和3年度概算金価格も1,980円の引き下げとなりましたが、何とか10,000円を維持する事ができました。今後も有利販売の強化に取り組むとともに全量販売に努めてまいります。令和4年産の生産数量目安値については、全国の主食米生産数量は675万トン、長野県の目安値は180,511トン、北アルプス地域は18,589トンと昨年対比605トンの減、面積では97haの減と過去最大の減産となっております。今後も価格維持と消費拡大に向け取り組んでまいりますので、生産者の皆さまのご理解とご協力をお願い致します。



 観光産業では、コロナ禍で国内外の旅行者の減少により、一昨年から引き続き収入減となるなど経営に大きな影響をおよぼしております。JAの観光事業におきましても受入観光として、修学旅行等の学校教育旅行の受け入れが予定されていたものの、多くが中止、もしくは延期となり、結果として3校の受け入れにとどまりました。また、コロナウイルス第5波の終息による新規感染者の減少に伴い、世界経済も復調の兆しのなか、燃油・ガスの需給が急激に高まり、価格が高騰するなどといった影響も続いており、私たちの生活にも大きな負担となっております。



 JA自己改革では、今年度も肥料等の価格引き下げ、新規園芸作物の苗代・資材代の助成を実施し、併せて、長期構想・(2019~2021)3カ年計画および事業施設再編方針に基づき、効率性と時代背景を踏まえた施設整備に向け令和4年6月の施設再編に向け準備を進めております。9月末には建物の耐震性の問題等もあり、「ふれあいプラザおおまち」を閉所とさせていただきました。利用者の皆様におかれましては急なご連絡となり大変ご迷惑をおかけしたことに改めてお詫び申し上げます。あわせまして、新たな事業として、組合員メリットの創出を目的とした「組合員応援事業」、利用者の皆さまの生活の経費節減を手助けする「JAでんき事業」を開始しております。今後も多くのメリットを皆さまに還元できるよう検討してまいりますので、ご利用をお願い申し上げます。



 農業・観光・JAを取り巻く環境は依然厳しい状況にありますが、この逆境を力に変え、JA自己改革をさらに進めるとともに、「地域に愛され、信頼され、やくにたつJA」創りに取り組んでまいります。



 結びに、コロナの終息により1日も早い通常の生活が取り戻せ、迎えた本年が皆さまにとって、さらに地域にとっても、明るく輝かしい年でありますことをご祈念申し上げ、年頭のごあいさつとします。



大北農業協同組合

代表理事組合長 武井宏文